北日本血液研究会

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お知らせ臨床研究 topics

2016年11月14日

2016年10月22日(土)-24日(月)に豊嶋崇徳教授を副大会長として第25回日本組織適合性学会大会が北海道大学学術交流会館において開催されました

皆様

 2016年10月22日(土)-24日(月)に豊嶋崇徳教授を副大会長として第25回日本組織適合性学会大会が北海道大学学術交流会館において開催されました。

 優れたGVHD抑制効果と高い安全性から全世界的に近年急速に普及している移植後シクロホスファミド(PTCy)を用いたHLA半合致移植ですが、その歴史は古く1980-90年代に九州大学野本研究室の眞弓久則先生らが行った基礎研究にさかのぼります。眞弓先生はマウスモデルを用い、MHC適合およびMHC不適合のマウスの皮膚移植モデルにおいて移植後にシクロホスファミドを投与することで免疫寛容を誘導できることを示されました。さらに2000年代となり、この論文に着想を得たJohns Hopkins universityのEphraim J Fuchs先生のグループが、臨床応用として、PTCyを用いたHLA半合致造血幹細胞移植を発展させました。本邦では2012年に北海道大学血液内科教授に就任した豊嶋崇徳教授が中心となって全国の臨床試験を立ち上げ、有望な治療成績を実感しています。日本で生まれたアイディアは国境を越えて実臨床となり、今HLAのバリアを越えて世界の造血細胞移植臨床を変えようとしています。

 副大会長である豊嶋教授のご尽力により、今回の学会は眞弓久則先生、Ephraim J Fuchs先生が初めて対面するという歴史的な場となりました。

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